いやー、一時はどうなるかとも思いました。ワヤン協会引越興行、ジョクジャ公演のお話です。前夜別の会場で、ダランからなにからすっかりそろっているのに、クリル(幕)が張られてない・・・どうしちゃったの?・・・というのをみた我々としては、「とにかく幕、幕さえ張ってありゃどーにかなる」と昼頃から会場の監視。木枠が運ばれ、バナナの幹が着き、着々と組み立てられるクリルを横目に安心しておりました。
さて、日も西にかたむき、そろそろこちらも準備にと、音響担当の私がくだんの場所に行ってみると、こわ如何に、ランプの明かりがつかないじゃありませんか。なぜつかないか? @電球がない A電気がきていない さあどっちでしょう・・・答えは両方正解。急いで頼んだら、暗すぎてだめ。もっと明るいのと頼んだら「ここにはない、あっちにあるので持ってくる」いつくるのかなあ。もっと驚いたのは、ソケットからでている電線の先っぽになにもついてないの。ただの電線。「これどーすんの」「ここにはない。あっちからもってくる」だからあっちってどこよ。こりゃ今日もだめかも・・・
とにかく自分の仕事の音をださなくちゃと、こちらの方は日本からしょっていった機材のおかげで、若干トラブルはあったもののテストも順調・・・とふと舞台をみるとどこからともなく電気工事のおじさん登場。電球もどこからわいたのか明るいものと取り替えられ、オン、オフしかできないといわれた調光も出来るようになっているではありませんか。あれっ、できるかも。
ということで、午後10時無事開演、大成功。新聞でもかなり取り上げられることとなりました。やれ、めでたし、めでたし・・・なのかなあ。結果オーライならすべてよしって、やっぱりなあ、とかの国の将来に思いをはせるのでありました。しかしともかく、ジャワの金言「一度口から出されたことばは、おのずから成就する。はいた唾は飲み込めない」を地でいった見事な大会運営ではありました。舞台監督兼コーディネーター兼司会者のパ・アグスさんに感謝、感謝。 |
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