ジャワとバリの竜宮城ツアー

早川純子



 昼間はおいしいものを食べ、あちこち観光。夜はワヤンなどを観て楽しむ。そんな夢のような2週間をこの夏過ごしてきました!昨年挿絵を担当したワヤンの絵本が出来たので、今年こそ改めてジャワに行きたかった。4年前の取材旅行でお世話になった方々などに、絵本をお渡ししたり、絵本の願掛けをしたボロブドール遺跡のお釈迦様にも絵本の報告がしたかったのです。すると、松本亮氏にトントンと旅行の道筋を引いていただき、また旅行中は、日本ワヤン協会の方々にも色々手伝って頂き、インドネシアに行ってやりたかった事が次々と実現。本当にありがとうございました! うれしいなあ。
 ワヤンを見るもの今回の旅行の楽しみの一つ。沢山見てきました!
 旅の前半はジョグジャカルタでのワヤン大会を堪能。そして後半は松本亮氏、有田道子さんのツアーのご好意に甘え、徹夜のワヤンや舞踊などを見学させていただきました。ワヤン大会は初日は見逃しましたが、7月25日には日本ワヤン協会の“海が見たい” を堪能。人形の影やセロハンによる光がプンポドの天井や大理石の床に波紋のように映り込み、美しいものでした。翌日にはワヤン・チルボン。ゴレ人形の道化の動きのかわいらしい事!次の日は、初めて見るワヤン・ワフユ。人形の形が違っているけど、ワヤンなんだよなあと、新鮮でした。大会最終日は、ワヤンを題材にした作品。道化の人形と一緒にダランや歌姫が観客を巻きみながら、歌いおどる楽しい『ゴロゴロ』のショー。
 後半は、『アルジュノの饗宴』づくし。比べて観る楽しみがありました。
マンクヌゴロ王家の宮廷舞踊での、『アルジュの饗宴』は、『スリンピ・パンデロリ』とは違う、踊り手の激しい動きと7人の美女にわくわくしました。私はラクササが好きなので、ニウォトカウォチョやチャキルに目がいってしまいます。ソロでの徹夜のワヤンでは、お芋やお菓子をたべたり、居眠りしたり。ゆったりな時間がたのしかったなあ。狩野裕美さんの美声を聞けたのもラッキー。ダランもすてきでしたが、煙草を片手にグンデルを奏でる、おばあさんのかっこよかった事!バリのスカワティでのワヤンも心に残るものでした。ブレンチョンの火が実際に燃えていることに興奮。今回は旅行中スケッチをするようにしていました。この時も暗がりの中、ワヤンの様子をスケッチしていると、隣に誰かいるような気配が何度か。振り向くとだれもいない感じで……あれはジンだったのかなあ。
 帰国する日は、海がみたかったのでタナーロット寺院に。寺院が竜宮城のように見えました。今回の旅行では、沢山の玉手箱をお土産に持ち帰れたような気がします。みなさんありがとうございました!

ゴロゴロ通信65
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日本ワヤン協会、世界に広がるワヤン・クリを象徴する
(ムラピ紙、2010/07/29。Feb-b)
トゴグ、ぼうずと出会う
(コンパス紙、芸術欄。2010/08/22。イレネ・s+イダ・s)
ワヤン・キョウカイ アラ松本〔松本風〕
ジャワとバリの竜宮城ツアー 早川純子
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—ンダラム・ユドニン・ラタン公演が終わって— 塩野 茂

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