97.Begawan Senarodra
ブガワン・スナロドゥロ

 コノラコン・スムパランはイスラムの教義をワヤンの物語に編み込んだものに含まれる。ビモはブガワン・スナロドゥロと名乗り、ウングル・パウェナンで、その弟子たちと、パンダワの息子たちにイルム・カサムプラニン・ウリプ(生の完全性に関する教義)を教えた。弟子の中にはプラブ・クレスノの息子スティヨコもいた。しばらくしてプラブ・クレスノも教えを受けた。
 ブガワン・スナロドゥロの活動はブトロ・グルを怒らせた。彼はブガワン・スナロドゥロが神と競争するつもりだと見なしたのだ。そしてまたバタリ・ドゥルゴもビモの教義は権威を要求するものだと見なした。
 バタリ・ドゥルゴは息子とともにウングル・パウェナンに来て、ブガワン・スナロドゥロに子供を差し出せと要求した。この行為はプラブ・クレスノの知るところとなり、戦いが勃発し、バタリ・ドゥルゴは逃げていった。
 一方ブトロ・グルの命を受けたバトロ・ヨモディパティはビモ、またの名をスナロドゥロの生命を奪に来た。未だ寿命に至らぬ故、バトロ・ヨモディパティだけがチュプ・ルト・ドゥミラの中に(魂を)取ることができるのだ。ビモがその箱に入れられた時、その兄弟たちとプラブ・クレスノもついて行った。皆が小箱に入ると、彼らはカヤンガンへと運ばれて行った。
 その頃カヤンガンでは騒動が起こっていた。パティ・コロ・スルンゴノとコロ・スルンギニに補佐されたプラブ・コロ・スルンギの攻撃を受けたのだ。神々は彼らの超能力に対抗できなかった。
 アルジュノがこれを撃退し、プラングニのクリス(短剣)で敵を殺した。その結果キヤイ・プラングニは消え失せた。
 物語の最後に、プラブ・アリデウォと二人のパティ(大臣)がビモと一騎打ちし、彼らはデウィ・アリムビとガトゥコチョ、オントルジョの姿に戻った。
 そしてダナンクスモがキヤイ・プラングニのクリスを見つけ出し、アルジュノに返還し、彼の息子として認められた。
 このラコンは著名でなく、上演は稀である。

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