95.Pandawa Pitu
パンダワ・ピトゥ(七人のパンダワ)

 このラコンはわりと有名で、よく上演される。物語はアスティノの権力者ドゥルユドノの失望のさまから始まる。というのも、プラブ・ボロデウォが、プラブ・クレスノ同様に、とうとうパンダワと固い絆をむすんだからである。
 今やパンダワは五人ではなく七人となったのだ。(Pandawa Pitu. Pitu=7)
アマルトの宮殿で、プラブ・ボロデウォ、プラブ・クレスノはパンダワの五人とともに集まっていた。彼らはビモの話すイルム・カウル・パヌンガルニに関する教えに耳を傾けていた。
 そのイルムが広まることに神々は怒り、ブトロ・グルはブトロ・ナロドを遣わし、ビモに罰を与えるため、カヤンガンへ呼んだ。ビモは同意した。他のパンダワたちとプラブ・ボロデウォ、プラブ・クレスノは一族の運命に殉じることとした。彼らもまたカヤンガンへ共に行き、罰を受けることにしたのである。
 その頃トゥングルマラヤ国のバタリ・ドゥルゴはパンダワが罰を受けるためカヤンガンへ向った事を知り、デウォスラニにアマルト征服を命じた。デウォスラニがアルジュノに代わって、〈神の戦士=Jagoning Dewa〉となれるように。しかしデウォスラニはパンダワの息子たちに撃退されてしまった。
 マドゥコロではデウィ・スムボドロとデウィ・スリカンディが、パンダワが神の罰を受けなければならないことを大いに悲しみ、怒りを感じていた。彼女たちはかくてティウィクロモし、ブラホロ(巨大なラクササ)バドロヤクソとカンディヤクソとなった。
 二人のラスクシ(女ラクササ)はパンダワ返還を求めてカヤンガンへ向った。
 カヤンガンでは、パンダワとブトロ・グルが言い争いとなり、大いに怒ったブトロ・グルはパンダワをチョンドロディムコ火山に入れてしまった。アルジュノがチョンドロディムコの火口に入ると、全てのビダダリ(天界の美女)も後を追って飛び込んだ。
 その時、バドロヤクソとカンディヤクソがカヤンガンに到来し暴れ回った。神々は手に負えなかった。
 ブトロ・グルの許可を得て、ブトロ・ナロドはパンダワを、暴れ回る二人のブラホロに当たらせた。(ブラホロ鎮静に)成功すればパンダワの罪は無効となる。ビモは望まなかった。彼と兄弟たちは、パンドゥ・デウォノトとデウィ・マドリムが奈落から解放され天界に移されるならば、戦いに身を投じると言った。要求は満たされた。
 パンダワたちがバドロヤクソとカンディヤクソに対峙すると、二人のブラホロはデウィ・スムボドロとデウィ・スリカンディに戻った。

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