このラコン・チャランガンではワフユ・デウォンダル（Wahuyu-天啓）が地上に降りることが語られる。そのワフユは人の姿で、時折見え、また時には目に見えない。 　マエンドロ山に存在するそのワフユ獲得のため、ドゥルユドノはプラブ・サルヨにアジ・チョンドロビロウォ（Aji＝護符）を借りようとした。最初は渋ったサルヨだったが、ブガワン・ドゥルノに宥められ、アジ・チョンドロビロウォは（ドゥルユドノに）渡された。 　それからドゥルノはブリスロウォに、スリ・スミリという名の美しい女性に化けるように命じた。その役目は、アルジュノがワフユ・デウォンダルを手に入れられないように、アルジュノを誘惑することだった。 　一方、タワン・ガントゥンガン王国では、プラブ・ゴドイトモがしばしばワフユを手に入れているアルジュノに怨みを抱いていた。そこで、プラブ・ゴドイトモはアルジュノに変身し、ワフユ・デウォンダルを手に入れようと計った。 　道中、贋のアルジュノはスリ・スミリと出会い、その美しさに誘惑され、追いかけた。スリ・スミリは逃げ、ドゥルユドノの前に行き助けを求めた。ドゥルユドノはアジ・チョンドロビロウォを放ち、贋のアルジュノはプラブ・ゴドイトモの姿に戻り、タワン・ガントゥンガンへ逃げ帰った。 　ワフユ・デウォンダルは、ルシ・デウォンダルに守られ、マエンドロ山の頂上にあった。アルジュノはワフユを乞うたが、与えられなかった。一騎打ちとなり、アルジュノは敗れ、アマルト国に逃げ帰った。ルシ・デウォンダルはこれを追った。 　アマルトでルシ・デウォンダルはプラブ・ユディスティロに対峙し、敗れた。彼は消滅し、アマルトの広場のブリンギンの樹に入魂した。 　少し遅れてドゥルユドノがやって来てワフユを求めた。ドゥルユドノとユディスティロの一騎打ちとなり、ドゥルユドノはアジ・チョンドロビロウォを放ったが、白き血を持つユディスティロに対峙して、チョンドロビロウォは恐れをなしサルヨの体内に逃げ去った。 　プントデウォへの拝跪を良しとしないドゥルユドノとコラワたちは、すぐさまアスティノへ逃げ帰った。 　このラコンはわりとしばしば上演される。

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