223.Banjaran Bima (Riwayat Bima)
ビモの生涯

 プラブ・パンドゥデウォノトは、二人目の子が包衣(えな)に包まれて産まれ、何者もこれを破ることができないので途方に暮れた。
 ブガワン・アビヨソの指示により、神意に添って殻に包まれた赤ん坊は、セノ象の前に運ばれた。その時、体内にバトロ・バユが入ったセノ象は、殻に包まれた赤ん坊を蹴り、殻が破れた。
 それと同時に強風が起こり、赤ん坊を包んでいた殻は飛ばされ、シンドゥルジョ国へ至った。殻はブガワン・サプワニの膝元に落ちた。赤子の袍衣は立派な武将に創り変えられジョヨドロトの名が与えられた。
 一方ビモは背高く、大きな身体の武将に成長した。彼はしばしばコラワたちともめ事を起こし、争った。殊にドゥルユドノとドゥルソソノと。
 ある時コラワはビモに毒を呑ませて彼を害しようと謀った。気を失ったビモは、ジョロトゥンドの泉に投げ込まれた。そこには毒蛇がたくさんいた。しかしビモは死ぬ事は無く、かえってあらゆる毒に耐えられる強さを増す事となった。
 パティ・スンクニの煽動で、コラワはパンダワとデウィ・クンティを殺そうと、バレ・スゴロゴロの館を焼いた。ビモは皆を助け出し、そのあと、デウィ・ノゴギニと結婚した。この結婚でオントルジョという息子を得た。
 ビモはまた、その後にデウィ・アリムビとも結婚し、後のプリンゴダニ国王、ガトゥコチョをもうけた。
 ある時ビモは、その師、ルシ・ドゥルノに、聖なる水、ティルト・プラウィト・サリを探すよう命じられた。崇拝する師の命令を成就させるため、ビモはあちこちを彷徨った。様々な障害や試練を乗り越え、彼はついに矮小の神、デウォ・ルチと出会った。デウォ・ルチからビモは真実なるイルム(教訓・学識)の教えを得た。
 ビモはまたスラティマントロやロジョモロとも争った。その全てにおいて彼は正なる側に味方した。
 バラタユダが勃発した時、ビモは多くの敵を敗った。中でもビモはパティ・スンクニを生きながらにして皮を剥いで殺した。彼はまたドゥルソソノを殺し、その血をすすり、血はデウィ・ドォルパディの髪を洗うために使われた。
 バラタユダ最後の日に、ビモはドゥルユドノを殺した。かの敵はゴド(棍棒)、ルジョポロで左大腿部を打ち砕かれた。
 このラコンは1980年代あたりから上演されるようになった。

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