207.Kresna Gugah
クレスノ・グガ

 ワヤンのスパイスが効いたラコン・パクムに含まれる。バラタユダ勃発を前に、パンダワとコラワはプラブ・クレスノとドロワティ軍を味方に引き入れようとした。
 コラワ側はプラブ・アノム・ドゥルユドノ一人がドロワティにやって来た。一方パンダワクレスノと個人的に近しい関係を重んじてアルジュノを遣わした。ドゥルユドノが先に到着したが、プラブ・クレスノは眠っている最中であった。クレスノの目覚めを待ちながらドゥルユドノはクレスノの頭の側に座した。後から来たアルジュノはクレスノの足の方に立っていた。その時アルジュノは知った。クレスノが実は眠っているのではなく、ゴロ・スクモ、即ち彼が身体を地上に残して、その魂がカヤンガンに行っていることを。それ故アルジュノもまた同様に魂を飛ばした。彼はクレスノの足元に身を置いたまま、魂はクレスノを追ってカヤンガンへ向った。
 アルジュノの魂はクレスノの魂と出会った。その時クレスノの魂は地上に戻る途中であった。アルジュノは来訪の目的を述べた。しかしその時クレスノは、公正な態度に努めるとのみ答えた。
 クレスノの魂が身体に戻り、眼を開くと、まず先にアルジュノに話かけた。ドゥルユドノは抗議した。自分が先に来ていたのだ、と。
 クレスノはその抗議に答え、言った。眼を開いた時、先に見えたのはアルジュノであった。アルジュノは足下に立っていたから、と。それ故、彼はアルジュノに最初の選択権を与える、と。
 「選ばれるがよい。私自身のパンダワへの手助けは、指示と戦術のみである。あるいはドロワティ国全軍か、どちらかを。」
 アルジュノは第一の選択を選んだ。この選択にドゥルユドノは喜んだ。彼はドロワティの兵士たちの手助けを希望していたからである。彼の意見によれば、コラワには戦術家はたくさんいるからクレスノの参加は不要と考えたのである。
 このラコンはポピュラーで、しばしば上演される。

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