186.Sridenta
スリドゥント

 ある日プラブ・ユディスティロはバトロ・ナロドの訪問を受けた。しかし、それはナロドに化けたジュムポロ国のプラブ・スリドゥントであった。彼はジマット・カリモソドを借りたいと言い、ユディスティロは深く考えず、カリモソドを与えてしまい、ナロドの偽者はすぐにアマルトを去った。
 ナロドが行くとすぐに、プラブ・クレスノがアマルトに訪問し、ウディスティロからバトロ・ナロドの様子を知らされた。成り行きを聞いたプラブ・クレスノは疑念を抱き、ビモ、ナクロ、サデウォに命じ、後を追わせた。
 盗人はついに捕らえられたが、ビモはスリドゥントの超能力に抗し得ず、叩き付けられ大地に埋められて動けなくなってしまった。
 これを見たナクロとサデウォは、すぐさまマドゥコロのアルジュノに助けを求めた。アルジュノは出発に際して、息子のジョヨ・ウィンドゥを連れて行った。彼はアンドン・ウィリスのブガワン・シディムルヨの孫である。
 カリモソドを手に入れ、喜ぶスリドゥントは途中、義父ブガワン・チプトロソのいるリンギン・プティの苦行所に立ち寄った。
 息子が超能力のジマットを手に入れたのを知った彼は、その知識を得、支配することを望んだ。カリモソドを受け取るとチプトロソはジョヨ・ウィンドゥに姿を変え、一騎打ちが起こった。しかしジョヨ・ウィンドゥは敵に敵わず、アルジュノが直ちに助けに入った。スリドゥントは彼を残して逃げて行った。
 父を探すガトゥコチョは泥濘の中の父を見つけ、地中から引き上げた。皆はジュムポロへ向った。その王宮で、アルジュノはスリドゥントの妃、デウィ・チプトワティを誘い出して捕らえ、スリドゥントとチプトロソはビモに斃された。
 このラコンはラコン・チャランガンに含まれるが、上演は稀である。

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