171.Sasikirana
サシキロノ

 アスティノの皇太子レスモノ・モンドロクモロは、デウィ・プルギウォが出産することを知った。この知らせは彼にアルジュノの娘(プルギウォ)と結婚したいという思いを蘇らせた。恋情故に彼はひどい病気となり、眠る事もかなわなかった。
 スユドノは息子の病状を聞き、アディパティ・カルノを遣わし、デウィ・プルギウォに会わせるため、コラワたちが担架でレスモノ・モンドロクモロをプリンゴダニ国へ運んだ。そのときガトゥコチョは病に伏し、母のいるトゥングルパムナンで療養中であった。プリンゴダニに到着した アディパティ・カルノとコラワたちは、苦もなくデウィ・プルギウォとサシキロノを手中に収めた。
 キ・ルラ・スマルと子供たちはコラワの蛮行を見て、すぐさまトゥングルパムナンへ状況報告に向った。
 スマルから知らせを聞いたガトゥコチョは、すぐにコラワを追い、妻と息子を取り戻そうとしたが、力つきて地に伏した。コラワたちはガトゥコチョの上にに大きな石を積み上げ、埋めてしまった。
 スマル、ガレン、ペトルそしてバゴンはそれを防ぎきれず、河に落とされ、流れ去っていった。
 その頃、グバンティナトルの苦行所のブガワン・プラモノシディは、孫のニロ・スワルノとデウィ・ニロワティに対面し、彼らの父が誰なのかと尋ねられた。サン・ブガワンは彼らの父がマドゥコロのアルジュノであると明かした。
 ニロ・スワルノとニロワティは、ウィグニョガティと共に父を探しに出立した。道半ばでニロ・スワルノは、デウィ・ニロワティを手に入れようとするウィグニョガティに殺されてしまった。しかしデウィ・ニロワティは灌木の薮に隠れ、逃れた。
 パラングミワン国のプラブ・ジャノコは、ある日漁を見物に河へ赴いた。サン・ラジャ(王)が自身で網を投げると、大きな三匹の魚らしきものがかかった。それはスマルとその息子たちだった。
 プラブ・ジャノコは彼らに仕えてくれるよう希望し、三人は承知した。三人はパムクティンマナの花を探すよう命じられ、パテx・ジョヨサンティコはスマルソノの花を探すため遣わされた。
 途中、ジョヨサンティコはウィグニョガティに追われるニロワティと出会い、これを助けた。一方、スマルと子供たちはニロスウォロを見つけ、ジャノコの前に運んだ。ジャノコはふたりと会い、連れ立ってアスティノへ向った。
 王宮に至り、ジャノコはバヌワティと会った。ニロ・スワルノは王女レスモノワティと出会った。
 その頃ビモは、森のなかで殺されたガトゥコチョを助けるよう、アノマンから指示を受けた。遺体は見つけられるとすぐ蘇生させられ、二人はアスティノへ向った。
 途中で、ビモはコラワの包囲から逃れたサシキロノと出会った。その子は沐浴させられるとすぐさま大人に成長し、三人でアスティノに向った。
 アスティノに囚われているプルギウォは、レスモノ・モンドロクモロに迫られたが、拒んだ。突然ガトゥコチョが押し入って来て、レスモノは投げ飛ばされ、スユドノの前に落ちた。デウィ・プルギウォはパンダワと共に、プリンゴダニへ帰還した。
 このラコンはラコン・チャランガンに含まれ、しばしば上演される。

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