105.Semar Kuning
スマル・クニン

 プラブ・クレスノは娘のシティ・スンダリを、アルジュノの息子アビマニュと結婚させたいと願った。プラブ・クレスノは、アビマニュが、ジャワの地に王の系譜を下すワフユを獲得したことを知ったからである。その結婚はアルジュノの長期不在を理由にスマルの反対を受けた。
 王の良識に訴えるスマルの諫言はクレスノに拒否され、クレスノに命じられてアビマニュは無謀にもスマルの前髪に唾を吐きかけるに至った。
 スマルは失望と不安を感じ、王宮を出た。スマルに対するドロワティ王の横暴は、神々の怒りをかった。神々はドロワティ国に災厄を下した。不穏と大火事、洪水が大風と共に王宮を見舞い、民衆は混乱し、ついにドロワティ王は逃げ出し、アマルト国に身を隠した。
 プラブ・クレスとパンダワたちがスマルのもとへ赴き、許しをこうと、ドロワティ国を襲った全ての災厄は消え去った。その時、スマルは瞑想し、その身にはサン・ヤン・ウェナンが降下し、身体は黄色(Kuning=王権を象徴する色)の光を放ち、パンダワたちとクレスノの到来を迎えた。見識に満ちたスマルは、クレスノの過ちを許したが、アビマニュとシティ・スンダリの結婚は子孫を得る事ができないだろう、と述べた。地上には平和と安寧が戻った。
 このラコン・チャランガンはわりと有名で、しばしば上演される。

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