中部ジャワ地震の静穏、速やかな復興を願う



中部ジャワ地震の静穏、速やかな復興を願う


 去る5月27日(土)早朝、ジョクジャ市南方バントゥル地方を中心に激しく襲った地震は、日を追って、その被害が新聞やテレビにしだいに大きく報道されつづけている。津波や火事のなかったことがせめてもの幸いだったようだ。これ以前ムラピ火山の噴煙・噴火が気にかかってもいた。日本列島と同じような火山列島だから、歴史的にも大被害があり、その予感はあったのだろうが、目の前に起こると、やはり悲惨この上ない。死者が5千人を超え、負傷者はきりもないという。いまはただ、大自然の意志の静穏を待ち、私たちのなしうる限りのことで速やかな復興を手助けし、励ましの手を差し伸べねばならない。おたがい素早く最善の方法を見つけましょう。
 5月27日の正午ごろジョクジャ市内の友人たちにお見舞いの電話をかけた。電話はすぐに通じた。地震の激しい揺れにさすがに動転したようだったが、ストヨさんやムスタムさん一家、その他の友人たちもみな無事とのこと。ムスタム家の裏塀は倒れ、コンピューター部屋の屋根瓦が落ちた。

「ジョクジャ国際人形劇フェスティバル2006」のゆくえは?

 
 その翌28日、ストヨさんと早速「ワヤン・フェスティバル2006」の安否について話した。ストヨさんは、さあ、どうなるのかなあ、とは言わなかった。つまり7月の開催は当然といった感じだった。私は実行委員長のヌルサットミカさんによろしく、といって電話を切った。ヌルサットミカ氏は、実行委員長として昨年のワヤン大会でも中心となって働いた人物で、私たちのもっともお世話になった人である。
 その後もジョクジャ、とくにバントゥル地方の惨状報道がしきりなくつづいた。バントゥルの中心から東へ少し折れると、イモギリといい、ソロ、ジョクジャの四王家共通の壮麗の墓廟が、遙かな高さの石段の山上にある。
 
 そして今日5月30日、ストヨさんは電話で、実行委員長としっかり話をしたといい、ワヤン・フェスティバルは必ず開催される、パ・マツモトによろしく、との同氏からの伝言を語った。
 もともと日本ワヤン協会は今回の「フェスティバル」7月23日のジョクジャ、スルタン王宮での開会式において、影絵詩劇「水のおんな」によるオープニング上演でもって招聘されているのだ。不慮の大地震を踏まえ、今後なおどうなるか、新しい覚悟が必要のようだ。
                           松本 亮





日本ワヤン協会


東京都世田谷区上北沢4-30-10-707
tel&fax 03-3303-6063
E-mai: banuwati@kt.rim.or.jp


Nihon Wayang Kyokai Home Page