小旅行小報告

                                     松本亮



世界的な不況風が吹き、なお鳥インフルエンザの脅威が消えない中、しかしジャワやバリは(私が歩くところだけがそうだったのか?)いつものように、あるいはいつもより元気に賑わっていた。キ・マンタプはうんと元気を取り戻して、全盛期を思わせるほどだ。演目は「スマル・グガット」。大戦争を目前にスマルとドゥルユドノ、スマルとブトロ・グルの対決の物語。上演回数も増え、ギャラも高くなったそうだ。マンクヌゴロ王家の人々もなぜか楽しそう。地震がひどかったジョクジャ南方バントゥル地方の一角トゥンビで、田舎風だが壮麗な風格のプンドポ、クリル、ガムラン、ワヤン群像を見た。そこで毎月末午後七時から少年のワヤン、九時から大人のワヤンだという。小・中学生のダランをダラン・チリといい、ジャワでは人気が高い。この夜は九歳の少年がランカ島に乗りこんだアノマンの勇姿を見事に演じた。子供向けワヤンはもともと存在しないのである。


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