11.Watugunung

ワトゥグヌン

 よく知られたラコン・チャランガンのひとつである。このラコンではラディテと名を代えたジョコ・ブドゥクのことが語られる。その超能力で彼はギリンウェシの王となることに成功し、プラブ・ワトゥグヌン、通称プラブ・スウェロチョロと称した。彼はまた美しいデウィ・シントを妻にすることもできた。
 ある時、すでに28人の子供をもうけた後であったが、デウィ・シントは彼女の夫が本当はジョコ・ブドゥクであり、実の息子であることを知った。別れようとしたが、承知されなかったので、デウィ・シントはかくてプラブ・ワトゥグヌンが7人のビダダリを妻にするよう求めた。デウィ・シントの望みを満たすため、王は7人のビダダリに求婚するため、カヤンガンへ行った。7人のビダダリとは即ち、デウィ・スプロボ、デウィ・ウィルトモ、デウィ・ガガルモヤン、デウィ・イリム-イリム、デウィ・ワルシキ、デウィ・スレンドロ、そしてデウィ・トゥンジュンビルである。
 この求婚は拒否され、プラブ・ワトゥグヌンはカヤンガンを攻めた。神々は拮抗し得ず、かくてバトロ・ウィスヌの化身であるルシ・サトモトの助けを乞うた。苦行者はレポト・クパナサンを出立し、カヤンガンへ、バンバン・スリガティの名を持つ弟子を伴って来た。
 プラブ・ワトゥグヌンが超能力に秀でているとはいえ、ルシ・サトモトとバンバン・スリガティを相手にして遂に斃された。
 このラコンはあまり一般的ではない。

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